競艇で新たな称号が誕生してから数年、いまだに前人未到である。
今年は、それを達成できる選手が複数現れた!!
GRAND5達成で3億円インゴットが贈呈される!
GRAND5とは、5SG競走を制したグランドスラマーに対して授与する称号である。
また、初めてGRAND5に達成したボートレーサーに3億円相当のインゴットを贈呈するというものである。
メダルを授与される5SG競走とは?
- ボートレースクラシック
1年のSGシリーズの開幕を飾るSG競走。 - ボートレースオールスター
ファン投票によって出場選手を決定することから、
「ファンが作ったファンの為のSG競走」とも称される。 - ボートレースメモリアル
開催場の含めた全国の各ボートレース場から推薦で選手が選ばれることから、「ボートレース甲子園」とも呼ばれる。 - ボートレースダービー
SGシリーズの中でもっとも長い歴史と伝統を誇るSG競走である。 - グランプリ
その年の活躍したボートレーサーが賞金1億円をかけた最高峰のSG競走である。
歴代の5SG優勝者
吉川元治選手が今年だけで2つも獲得しているのが目立つ!!
以外にもあの選手がいないということもあったりと、3億円獲得はなかなかの狭き門である。
ボートレースメモリアル
優勝候補となる注目選手

一人目:山田裕也 4757
ボートレーサーには、経歴だけ見ても十人十色。
山田祐也も珍しいキャリアを経てきた。
高知県出身で地元の工業高校を卒業したのち、兵庫県の自動車部品生産工場で約3年勤めた。
ただ、働くうちに別の仕事に興味を持ち、レーサー募集の告知を見て試験に応募した。
112期でデビューするとセンスあるターン、スピードあふれる走りを展開。
16年最優秀新人選手に選ばれ、一気にスター街道へ。
17年の若松メモリアルでSG初出場を決めると、4走目でSG初1着を飾った。
何度か取材した印象としては、イケメンの優しい顔つきなのに、レースにいくと豹変。
激しいスリット攻勢から豪快に攻める。
19年後期適用勝率(7月以降)はデビュー最高の6.98をマーク。
今年はすでに3度優勝と、地力は間違いなく強化。
SG・3度目のチャレンジは、今の勢いを存分に発揮して欲しい。

二人目:斎藤仁 3978
メモリアルは8年連続10回目の出場。
住まいを福岡に移し10年以上経っても、東京支部の主力を担う存在なのは間違いない。
そんな齊藤は、後輩からも愛されている。同じ東京だけでなく、関東地区や他地区の後輩たちと、よく話したりする光景を見かける。
しかし、レースに対しては、非常に厳しく自分を追いつめる。
強い気持ちが出過ぎたか、5月の江戸川G2モーターボート大賞は悔しい結果が待っていた。
予選ラストを逃げて得点率3位通過。5日目の準優10Rは1枠で臨んだ。G2以上は今年2度目の優出を目指したが、コンマ01のフライング…。
めったにスタート事故を起こさない齊藤が、14年5月3日多摩川以来、何と5年ぶりに勇み足を喫した。スタート事故罰則も背負った。
置かれた状況は厳しくても、ぶれずに臨むのが齊藤のスタイル。大村ナイターSGも、的確に立ち回る。

3人目:吉田拡郎 4168
剣道2段、将棋もプロ並みの腕前…。
そんな吉田拡郎が、なぜボートレーサーを目指したのか。昔、聞いたことがあった。
「高校の時に、森定(晃史)と友達になって、それから児島ボートにレースを見に行くようになった。何度か(森定と)一緒に行った」。
人生、何があるか分からない。
選手を目指していた友達=森定の勧めでレースを見て、現在の職業を選択するとは、まさに不思議だ。
吉田を語る上で、忘れられないのが昨年7月のこと。
SG若松オーシャンCを優出2着で終えた翌日、児島ボートを訪れ、「倉敷市西日本豪雨災害義援金」として賞金の一部、500万円を寄付した。
倉敷市は生まれ故郷で、他人事ではなかった。地元を愛する気持ちが実り、今年6月に児島で周年記念初優勝を飾った。
SGメモリアルはもちろん、児島推薦で出場。今度は結果で地元に恩返しする。
GRAND5にまた一歩近づくのは、注目選手が、それともSG出場常連組なのか。
破竹の勢いで、今年SG2連勝を飾っている吉川元治選手か。
ボートレースメモリアルから目が話せない。