羽野直也選手がトップルーキーに選ばれた
今までの活躍の中で目を見張ったものは、17年のG1大村周年だ。
A1級になったばかり、G1もこれがヤングダービーを含めて3節目(正規配分)だった若者が、並み居る強豪を向こうに回して優勝してしまったのだ。
22歳6カ月でのG1初優勝は平成に入ってからは4番目の若さ。
デビュー3年4カ月でのG1初優勝は平成で7番目の早さだった。
この2カ月後のG1芦屋周年でも優出し、1マークでは果敢なツケマイでインコースの峰竜太を脅かしている。
いったんは前に出て、峰に冷や汗をかかせた衝撃的な走り。
羽野はこれらの活躍で一気にスターダムに駆け上がる。
また、若手のなかでは群を抜く実績を残すことにもなり、17年の最優秀新人にも選ばれた。
また、ルックスも文句なしで、女性ファンからの人気も高まった。
それを反映して、18年のボートレースオールスターではファン投票上位で出場。
人気と実力を兼ね備えたルーキーと言える。
SG出場はこのオールスターに留まらず、18年はボートレースクラシック、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル、チャレンジカップ、グランプリシリーズに参戦し、常連化している。
しかもクラシック、オールスター、オーシャンでは予選突破。
まだ優出は経験していないが、それも時間の問題であろう。
目標はグランプリ出場とてらうことなく語り、若くして野望も大きい。
この羽野の激走に刺激を受けた同世代レーサーたちが猛追をはかり、時に羽野以上の走りを見せるケースも見られるようになってきたが、その状況がまた、羽野の実力をさらに磨き上げていくことだろう。
いったいどこまで強くなるのか、その将来性は無限大だ。
羽野 直也 選手のこのレースがすごい!2018
ただ、7月にフライングを切ってからはややリズムを崩し、羽野にとって18年後半は苦しい時期となっていた。そうしたなかで迎えたのがヤングダービー。
選考1位で出場し、優勝候補最右翼と目されての登場だ。
とはいえ、引き当てたモーターは低調機で、羽野も必死に調整をしたが劇的な良化は見られない。いろいろな意味で厳しい戦いを強いられていた。